2017年9月8日金曜日

僕は元々人前に立つのがとても苦手であった。今も変わりなく、時に緊張のあまり 額に汗が大量に出たり、足がワナワナ震えたり、喉がカラカラになることもままある。

この様な自分を今まで、みっともないな〜、カッコ悪いな〜、と恥ずかしく、また卑しいな、などと嫌悪していました。


先日、テレビをみていたところ、古い木造校舎ばかりを撮る写真家が特集されていた。
ロン毛でなんか内向的で、しかしちょっとオシャレな容姿。

彼は小学生のころ、イジメ、などから不登校になり長年に渡り引きこもる生活をしていた。元々対人恐怖症などもあったので、みんなと溶け込めなかったのでしょう。

その彼が、ある時から木造校舎に魅せられ、父と一緒に全国を飛び回って廃校を撮り続け、やがて古い写真を撮る事が自分の使命、仕事だと確信していく。

番組の中で、現在の彼が、母校にて小学生の前で講義するシーンが映し出されていた。内容は、小学生のころの苦い経験、引きこもり、そして写真を撮る事を生業となった現在までのプロセスと、彼の思いを語る、というもの。

小学生相手とはいえ、今も対人恐怖症などは変わらないのでしょうか、彼は明らかに手がワナワナ震えていた。しかししっかりと自分の考えを述べていた。小学生も真剣に聞き入っていた。

僕はそのワナワナ震えた手を見た時、決してカッコ悪いとか、みっともないとは思わなかった。

むしろ、素敵だな、ちょっとカッコ良い!とさえ思った。恐らく、震える手のカッコ悪さを乗り越え、自分の信念を皆んなに必死で伝えようとする姿に感動したのだと思う。
と同時に 同じ様な自分を肯定出来るきがした。

大事な事は、全て自分の中にある、いくら表現が不細工でも、信念と勇気があれば相手にはチャンと伝わる、と思った。

よーしこれからは、堂々と額に汗をかき、震え、喉をカラカラにさせよう!カッコの悪い自分を全面にさらけ出せば良い、と思った。

どんなに無茶苦茶になっても、自分の信じている筋を、美しいと思う事を、正しいと思う事を相手にぶつければ良いんだ! とその彼に気づかせてもらったきがした。

カッコ悪いって、実はカッコ良いのだ、

カッコ良いって、ちょっとカッコ悪いのかも?とも思った。